コインランドリー女子のミユキです。
「SDGs」が今年の取材テーマのワタシにとって、ずっとお話をお伺いしたいと思っていたのが、全国に「ブルースカイランドリー」を展開し、SDGsにも積極的に取り組まれている(株)GIBさんです。
株式会社ジーアイビー GIB|グローバルインフォメーションバンク
名古屋市にある本社を訪問して、広告部の川竹さんにお話をお伺いすることができました。
災害対応型コインランドリー
【11.住み続けられるまちづくりを】
ブルースカイランドリーが現在力を入れているのが、災害対応型コインランドリーの導入です。
現在(2022年9月30日現在)は、197店舗のうち81店舗が災害対応型コインランドリーです。
災害対応型コインランドリーを導入するきっかけになったのは、2019年の台風15号でした。
千葉県で停電が起き、多くの人が洗濯をできない状況になった中、ブルースカイランドリーの2店舗が停電を免れ営業ができたため、多くの方が来店して、コインランドリーに渋滞が起こったそうです。
このことをきっかけに、GIB社内で「災害時にコインランドリーが地域の役にたてないか?」という議論が交わされ、災害対応型コインランドリーが誕生しました。
災害対応型コインランドリーとは
コインランドリーはガスを使用しますが、災害対応型コインランドリーでは標準3日分のLPガスを貯蓄できるLPガスボンベ、ポータブル発電機への接続が可能な設備を完備しています。
このことで、ガスの利用と電気の利用が可能となります。
また、ガスコンロや大釜が店舗に準備してあるため、炊き出しができます。
ガス、電気を供給するだけではなく、コインランドリーを「一時避難所」として活用できる仕組みになっているのです。
災害対応型コインランドリー|株式会社ジーアイビー|株式会社GIB
この災害対応型コインランドリーにかかる備品の経費は、オーナーさん負担ではなく、GIBが負担して設置するそうなので、オーナーさん側は費用の負担がなく付加価値を提供できることになります。
また、備品を設置するだけではなく、関係者、地域住民と一緒に合同防災訓練をおこなったり、店舗のある自治体と積極的に災害協定を結ぶなど、積極的に防災問題に取り組んでいます。
ワタシの住んでいる隣町にも、災害対応型コインランドリー導入のブルースカイランドリーがあります。
よく利用させていただいていますが、災害対応型コインランドリーの詳しい仕組みは分からなくても、「ここが災害時に力になってくれる場所なんだ」と知っているだけで、利用する地域住民にとっては大きな安心感になりますし、自治体にとっても大きなメリットがあります。
川竹さんにお伺いしたところ、災害対応型コインランドリーを導入してから、幸いにも今までに災害活用した例はないそうです。
活用すべき災害が起こっていないのは、喜ぶべきことではありますが、昨今どの地域で突然の災害が起こってもおかしくないような状況にあります。
そんな中、コインランドリーがいざという時にも集まれる、安心を提供できる場所であることは、地域の強い味方になってくれると思います。
1cycle for 1smile!~洗濯する度に笑顔を
【6.安全な水とトイレを世界中に】
【16.平和と公正をすべての人に】
この取り組みは、コインランドリーを通じて、社会に価値提供をおこないたいとの想いから、
洗濯機が1回稼働するごとに1円をストック、集めた集計金額を社会貢献に活用するというものです。
2021年度は、特定非営利活動団体「ウォーターエイドジャパン」へ総額29万を、
2022年度は、「日本赤十字社」を通じてウクライナの人道支援に総額35万の寄付をおこないました。
ブルースカイランドリーの社会貢献 | ブルースカイランドリーフランチャイズ特設サイト|GIB-グローバルインフォメーションバンク-
なにげなくコインランドリーを使ったことが、回り回って誰かの役にたっているって、とっても素敵ですよね!
ワタシ、これからブルースカイランドリーさんに行ったら、回っている洗濯機を見て「これが世界と繋がっているのだなあ」と、心があたたかくなりそうです。
しかも、全店舗が実施対象だとは!
店舗でも広告は見かけないですが、利用者の見えないところでこういった取り組みをしてくださっていることに、ユーザーのひとりとして感謝の想いでいっぱいです。
「もったいない」が誰かのために
【12.つくる責任、使う責任】
この取り組みは、家庭で不要になったベビー服・子供服を店内の回収BOXで回収して、検品して店内のラックに陳列し、必要な方に受け取ってもらうというプロジェクトです。
“もったいない”が誰かのために。コインランドリーで衣料品回収・受け取りを開始-株式会社ジーアイビーのプレスリリース(2022年4月28日) | イノベーションズアイ BtoBビジネスメディア
現在、愛知県下の5店舗で開催されていて、回収と受け取りが同数くらいで、うまく循環しているそうです。
相手が分からず、目には見えない繋がりではあっても、確かにそこに誰かの「想い」を感じられる。
そうゆう応援って、する方もされる方も励まされますよね。
そういった「子育ての助け合い」を目指している取り組みです。
こちらについては、実際に店舗に訪問させていただきたいと思っていますので、またその時に詳しく記事を書きたいと思います。
楽しみに待っていてください。
子供達の未来応援プロジェクト
【4.質の高い教育をみんなに】
【16.平和と公正をすべての人に】
コロナ禍の社会情勢や、少子化問題・子供達がスポーツをする場所が少なくなっていることが社会問題となっていることから、
店舗の周辺にあるスポーツ少年団やサークルの広告を、無料で店舗内の大型サイネージで配信ができるプロジェクトです。
コインランドリーで子供たちの未来応援 | ブルースカイランドリーフランチャイズ特設サイト|GIB-グローバルインフォメーションバンク-
ワタシも地元のWebサイトでコインランドリーの記事を書いていますが、自分の住んでいる街のことでも、知らないことって案外たくさんあるのです。
コインランドリーから地域の情報を発信することには、とても意義があると思います。
広告募集については、店舗のサイネージで詳細が分かるそうですので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。
子育て世帯・高齢者を対象にした無料集荷サービス
【5.ジェンダー平等を実現しよう】
【8.働きがいも経済成長も】
ブルースカイランドリーでは、全国の地方自治体が提唱する、子育て家庭を地域全体で支援することを目的とした『子育て支援パスポート』事業に参画しています。
具体的な内容は、カードの提示でオリジナルノベルティのプレゼントや機器の割引等を行っています。(スタッフ在中時間に限る)
また、「ブルースカイランドリーDCMカーマ21岐南店」では、2021年3月から洗濯代行サービスを開始しました。
それに伴い、子育て、妊娠中、65歳以上の高齢者を対象に、集荷配送を無料にするサービスをおこなっています。
子育て世代や高齢者にとって、無料で集荷してくれるというのは、とても助かります。
この世代にとって、洗濯代行サービスは必要なサービスであるものの、料金的なハードルが高いので、こういった取り組みから、洗濯代行サービスが広がるといいな、と感じます。
GIBがSDGsに取り組む理由
「ブルースカイランドリー」は、「コインランドリーのあるライフスタイル」をブランドコンセプトに掲げています。
「ライフスタイル」って、ただ耳馴染みよく使われている印象がありますが、
GIBでは、「ライフスタイル」と掲げたからには、暮らしの全てに関わることに本気で取り組む必要があると考えています。
その取り組みをしていくと、人々の暮らしは社会課題に繋がっていき、それについてアクションをおこしていくと、どんどんとSDGsになっていったという自然な流れだったそうです。
「SDGsに取り組まなきゃいけない」という企業の責任があって、仕方なくSDGsのゴールにあてはめて取り組みを考える、という「SDGsありき」ではなく、
会社のミッションを果たす取り組みの「結果がSDGsだった」理想的な形とも言えます。
多くのSDGsに関する取り組みのお話をお伺いして、本当に素晴らしいと感じました。
商業施設に特化して新店舗が続々とオープンしているブルースカイランドリー。
正直に申し上げれば、便利で利用しやすいとは感じていましたが、「どんどん建ててしまえ」という会社なのかな、という印象を持っていました。
しかし、今回お話をお伺いして、ただコインランドリーをオープンすればいいという考えではなく、そのコインランドリーが地域でどのような役割を果たせるか、
そして、それがコンセプトに掲げるライフスタイルの実現に結びつくかを真剣に考え、次々と実行していらっしゃるのだと知れて、ユーザーとして嬉しかったです。
「GIBさんは大手だから、SDGsに取り組める資金もあるからできるのでしょ?」と思われる方もいるかもしれません。
ワタシもそう思って川竹さんに質問をしてみました。
川竹さんからのお返事は、「誰かの役にたちたいと考えたら、企業の大小に限らずSDGsとしてできることは必ずあると思う」という言葉でした。
ワタシは、その言葉にとても共感しました。
SDGsの良い点は、国、自治体、企業、個人、どんなサイズであっても取り組みができることです。
GIBのような形ではなくても、コインランドリー業界の中で、それぞれのサイズ感でSDGsが広がっていって欲しいと感じます。
GIBさん、大変貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
余談になりますが、対応してくださった川竹さんと熱いコインランドリー女子トークをできたのが、個人的には嬉しかったです(笑)
こういった想いのある女性の方が、コインランドリー業界にもきっと多くいらっしゃるのだろうと思うと、
ワタシもコインランドリー女子のひとりとして、まだまだ自分にできる発信をしていきたいと感じました。